むし歯になったところは、原則的に削る必要があります。削ったところは自然治癒しないため、詰め物・被せ物で補わなければなりません。使用する詰め物・被せ物によって審美性や機能が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで、ご自身にとって最適な詰め物・被せ物を選んでいただくことが大切です。

保険診療の詰め物・被せ物は、レジン（歯科用プラスチック）の詰め物や銀歯です。レジンは白いプラスチックで、安価なことがメリットですが、一方で変色しやすく経年劣化しやすいというデメリットもあります。銀歯は金属を使用しているため、金属イオンが溶け出して歯茎の黒ずみの原因になったり、金属アレルギーを引き起こしたりする恐れもあります。 このように、保険診療は費用を抑えられる代わりに、審美性や機能性などに難があるのです。

自費診療であれば、素材の種類を問わずに詰め物・被せ物を作製できます。代表的な素材には、白いセラミックやジルコニアがあります。白くて天然歯になじむため、治療痕が目立ちません。さらに、強度があるため、噛み合う歯との摩擦で摩耗することが少なく、品質を長く維持できます。
着色や変色も起こりにくく、長く使用していても黄ばみが目立つようになる心配はありません。このように審美性と機能性に優れているうえに、変形しづらいことで詰め物・被せ物と天然歯の間にすき間ができにくく、むし歯の再発リスクが低いというメリットもあります。

審美治療は、単に歯を白くして形を整えるだけではなく、機能面を取り戻すことも目的です。バランスの取れた口元を取り戻すことで、健康的で自然な笑顔が生まれます。また、精神的なコンプレックスを解消できれば、前向きで明るい気持ちを持てるようになるでしょう。歯は、お口の中はもちろん全身の健康にも関係しているため、健康な状態を長く保ちたいところです。
当院では、残っている歯との調和を考えた自然な詰め物・被せ物をご提案しております。素材別のメリット・デメリットも詳しくお伝えしたうえで、患者さまに最適な素材を一緒に選ぶことができればと考えておりますので、まずはお気軽にご相談ください。